杉並区議会議員(無所属)堀部やすし最前線



出産を「事故」扱いするのは、もうやめよう
杉並区議会「会議規則」 改正が改正になっていない時代錯誤(その4)

◆4◆ なぜ、こんなことになってしまったのか


 今回の改正文は、議会運営委員会(議運)で決めたものである。

 私自身これを知った当日は愕然とした。議運や幹事長会は、政党系の会派など交渉会派だけで構成されており、少数会派を排除しているからである。

 しかし、いとも簡単に議運を通ってしまい、指摘できる機会は当日午後の本会議だけとなった。そして、何とも釈然としないまま質疑をし、反対することになった。

 本会議の欠席理由に「出産」を明記する方向で検討しているとは知っていたが、まさか、こんな文章で提案されてくるとは思いもしなかったことだ。

 もっと早い段階で(意思形成過程の段階で)具体的な改正案文を示してくれれば、問題点を指摘することもできたのだが・・・・。


◆ 役人まかせの改正


 また、改正作業を役人まかせにしているのも問題である。

 通常このような改正を行う場合、事務的な作業は役人主導で進められることが多い。そうでなくとも、大会派が関与している議員提案は役人に目を通してもらっていることが多いようだ。

 しかし、「その他」と「その他の」の違いは法解釈の基本であるし、議員はともかく、局長クラスの役人や法規の担当者がそのことを知らなかったとは考えられない。

 悪意はなかったのだろうが、役人まかせにしていたために、東京都議会などの「見本」に右へ倣えとなってしまったのだろう。

 役人まかせにしていると、なんでも事務的・機械的に処理されてしまう好例と言える。東京都議会は日本一改革が遅れている地方議会だというのに・・・。


 今回ばかりは、さすがに「私が議運の委員だったら、もっと適切な文章を提案できていたのに・・・」と言いたくなってしまった。

 議運は議員12名で構成されている。交渉会派に所属していない議員は48人中6人もいるのだから(全議員の8分の1)、1席ぐらい少数会派枠があってもいいと思うのだが、昔からひたすら排除されている。

 議会は多様な意見を反映させるための場なのだから、これを機会に再考してほしいものだ。


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 出産を「事故」扱いするのは、もうやめよう 
  〜杉並区議会「会議規則」改正が改正になっていない時代錯誤〜

  【1】 法令用語「その他の」と「その他」は意味が違う
  【2】 「その他の」と書かれてあった場合は要注意
  【3】 杉並区議会 会議規則(平成20年10月10日改正)の場合
  【4】 なぜ、こんなことになってしまったのか◆役人まかせの改正 【このページ】



杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし


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