【年頭所感】これからも各政党のポスト争いなどに関与することなく、杉並区政が抱える課題に注力することにより職責を果たしていきます。/杉並区議会議員(無所属)堀部やすし
2019年1月5日

 堀部やすしが取り組んだ課題は、いま

 2018年は、参加資格のない企業を「ジョイフル杉並」に参加させていた(条例違反を続けていた)杉並区中小企業勤労者福祉事業会計(特別会計)を廃止することができた年でした。

 おかげさまで、2016~2017年にかけて実現した経常収支比率「粉飾の解消」に続き、積年の課題をまた一つ解決することができました。

 引き続き2019年も「あるべきコンプライアンス」を前提として残る課題の解消に取り組むとともに「あるべき内部統制の確立」をめざします。

 議会改革においては、地方議会で初めて LINE WORKS の運用を開始しました。

 旧来型の手法によるペーパーレス化の限界を乗り越えるために検討してきた「ICTの活用による業務効率化」も、ようやく一歩前進させることができました。

 従来は、正規の議案のみが事前公表の対象となっていた会議資料類も、その他報告資料を含め、会議開催前にネット公表を進めるなど、情報アクセスの向上策も動き出しています。

 いずれも多くの関係者のみなさんのご理解とご協力あってのことです。ありがとうございました。



 杉並区議会だより「年頭のあいさつ」から



 2019年は、日本も世界も「激動期」の幕開けの年となることでしょう。

 ご多分に洩れず、杉並区も「ポスト平成」を生き抜くために解決すべき課題が山積していますので、残された任期も、各政党のポスト争いなどに関与することなく、杉並区政が抱える課題に注力することにより職責を果たしていきます。

 特に前述した「ジョイフル杉並」の問題については、複数の職員に懲戒処分が行われたものの、これはとかげの尻尾切りに過ぎないものであったことから、杉並区長を相手方として、訴訟を提起しました。

 抜本的解決を図るべく取り組んでいます。力強いご支援をお願いいたします。


 「投票率向上プロジェクト」の立ち上げ


 2018年は、杉並区長選挙の年でした。

 この区長選挙を迎えるにあたっては、2014年の杉並区長選挙の経験を踏まえ、次の2つの目標を立てました。

 目標① 前回28%と低迷した「投票率の向上」
 目標② 無風選挙としないために必要な「区長に相応しい候補者の擁立」

 まず、目標①に道筋をつけないことには、目標②の実現は見通せません。

 極端に低い投票率が続いてしまえば、そもそも有力候補が並び立つことがなくなってしまうのです。無風選挙を放置することは、封建的な政治風土を蔓延させ、地域社会の風通しを悪くするばかりです。

 他自治体の事例をみても「事実上の無投票当選」や「極端に低い投票率」の連続は活力を失わせるばかりで閉塞状態となり、後に続く人材が健康的に育たない原因となっています。

 そこで、2018年の杉並区長選挙を迎えるにあたっては、候補者の擁立に向けた準備を進めるだけでなく「すぎなみ投票率向上プロジェクト」を立ち上げ、積極的に活動を進めました。




 具体的には、このような「売名抜き」「政治宣伝抜き」「投票日を周知することに特化した活動」を行うためのフライヤーを作成し、早くから選挙があることをお伝えする活動に取り組みました。

 おかげさまで、この活動には、多くの区民みなさんからご協力のお申し出いただきました(ひも付きを排除するため、このフライヤーの作成コストは、全て私個人が、私費で負担しています)。

 杉並区の人口規模57万人から考えると、必ずしも十分な活動ができたとはいえませんでしたが、最終的に9万枚以上のフライヤーを作成し、お渡しすることができたことは、嬉しい誤算でした。



 投票率は3%超の改善(投票者2万人の増)


 杉並区長選挙の投票率は、3%超の上昇をみせました(28.79%→32.02%)

 依然として低い投票率が続いているとはいえ、投票者数は2万人を超える増加をみせ、投票率30%台を回復することができました。ありがとうございました。

 統一地方選挙から外れ、「地方単独選挙」となった各区の区長選挙は極端に投票率が低く、投票率20%台となるケースが続出していました。

 杉並区においても、前山田区長の辞職(2010年参院選に立候補)により「統一地方選挙」から外れ、2014年から区単独で区長選挙が行われるようになっています。

 このような地方単独選挙となったことにより、マスメディアを通じた選挙告知・啓発が極端に少なくなり、選挙が近くなっても選挙があることさえご存じない方が増えたのです。

 駅頭などでのパフォーマンスは、政治に関心のある人の注目を集めるなど、一定の効果はあるものの、その一方で、政治にそれほど深く関心のない人にとっては「騒音」でしかないようでした。

 まずは「いつどこでどのような選挙があるのか」このことが思い浮かばなければ、意識に届く音声として頭に入ってくることはないのかもしれません。


 そこで、実践したのが、今回の「投票率向上プロジェクト」の活動でした。

 課題解決のためには、まずは早くからシンプルに「選挙があること」を周知する活動に注力することが不可欠と考えたためです。

 このフライヤーは「売名抜き」「政治宣伝抜き」で投票日を周知することに特化したツールであったことから、どなたでもお使いいただくことができました。

 おかげさまで、少なくない方が杉並区政が抱える課題を「自分事」と考えてくださり、自発的にご協力を申し出てくださったのです。しかも、こうしたお申し出は、選挙の直前まで続きました。

 Twitterなどを通じて「すぎなみ投票率向上プロジェクト」の活動についてはお伝えしていましたが、それ以上のお願いを個別にしたことはありませんでしたので、これは本当に「嬉しい誤算」でした。

 その結果、当初の想定以上に印刷経費などがかさむ痛い目算違いもありましたが、これもまた前向きに受け止められるような「嬉しい誤算」というべきものでした。

 お渡ししたフライヤーの活用方法を任意にお任せした影響もあって、趣旨にそぐわない動きをされる方が出たこともありましたが、それ以外のほとんどの方がプロジェクトの趣旨に沿って活動してくださいました。改めて深く感謝申し上げます。

 この経験は、必ず「次」に生かしていきたいと思います。


 「ポスト平成」を前向きに


 今回の区長選挙を迎えるにあたっては、目標②無風選挙としないために必要な「区長に相応しい候補者の擁立」を実現するために、東奔西走しました。

 さまざまな方から杉並区に縁のある方をご紹介いただき、遠くは仙台や大阪などにも出向きました。

 最終的に成就することはありませんでしたが、それでも「杉並の将来」に希望を失わずに済んだのは、このように何の見返りもなくお力添えくださったみなさんのおかげでした。

 ありがとうございました。

 ポスト平成は、私たちの働き方や生き方に大きな変更を迫る時代になるだろうと思います。

 RPAの導入、さらにAIの実証実験から実用化へと進みつつある現在、その先にはシンギュラリティの到来も否定できない、そんな時代の入口に差し掛かっています。


 もはや「昭和」を引きずったまま新時代を生きていくことはできません。

 従来のような「古い政治手法」が通用しなくなる時代は、もう目前です。

 
ポスト平成を前向きに生き、進取の精神で「杉並の将来」を考えてくださる方が一定の存在感を発揮することで、私たちの未来は必ず変えられると信じています。何の見返りもなくお力添えくださったみなさんには、そのような方が大勢います。

 地方自治体の仕組みは「二元代表制」であって、国政のような議院内閣制(政党内閣制)ではありません。地方自治体に党利党略を持ち込むのは、平成で終わりにしたいものです。

 堀部やすしは、各自の利害関係を越えて「杉並の将来」を冷静に考えることのできる区民のみなさんとともに、これからも一身独立した無所属の立場で、新時代を歩んでいきたいと思います。
杉並区議会議員(無所属)堀部 やすし


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