杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線 No.23


「ドン・キホーテ」ほか大型店出店問題

 今日のお昼のワイドショーで、話題の「ドン・キホーテ」問題が取り上げられたそうです。どうやら、杉並に2店目の出店となる「ドン・キホーテ 環7杉並店」の出店にあたって、地元とモメている模様が詳細に放映されたようです。「ドン・キホーテ」は、すでに平成5年から杉並宮前店を出店していますが、ここでも近隣の違法駐車や、若年層の深夜徘徊が問題となっていたこともあり、出店予定のある方南地域では、大反対運動が起こっていました。


なぜ、いま出店ラッシュなのか?


  さて、このような大型店の出店ラッシュは、いま、杉並だけではなく、各地で起こっています。来年、現在の「大店法」が廃止され、新しく「大店立地法」が施行されることになっていることもあり、各地で大型店の駆け込み出店が起こっているわけです(新法施行直後は、事実上、新規出店ができない。また、新法は、1,000u以上の大型店の新規出店が困難になる可能性がある)。今日の区民生活委員会でも、これに関係する話題が取り上げられました。

 これが地方であれば、地域活性化や雇用を生み出すということからも大喜びで、挙げ句には行政が敷地と資金まで提供するところもある、という具合になるわけですが・・・杉並のような都心住宅地では、そうもいかないわけです。すでに、杉並区内には、ここ数年、北部に「コジマNEW井草店」が、南部に「オリンピック高井戸店」「ヤマダ電気」などなどが続々と出店していますが、さらに大型店の出店ラッシュを迎え、一部に大きな危機を感じていらっしゃる方が存在しているわけです。


杉並区のいま


 杉並区内に出店計画があるのは、五日市街道沿い・宮前に出店予定の「ライフ」、環7沿い・方南に出店予定の「ドン・キホーテ」、環8・井荻駅近く井草に出店予定の「サミット」です(今日の委員会では、サミット出店に関する2件の請願陳情を審査しています)。 区議会には、こうした大型店の出店計画に関して、実にさまざまな請願・陳情が届きました。この問題は、現在、私が所属している区民生活委員会に付託され、審議が求められたわけですが、委員会では現地を視察し、地元の請願者・陳情者の説明を受けたうえで、慎重に決が採られてきました。

 いずれも、交通渋滞発生の可能性をはじめとして、問題があることは間違いないありません。今のままでは、地元商店街にも影響が出るのも間違いないでしょう。しかし、法で定められた規定に則って手続が進められている以上、出店計画そのものをストップさせるということは、非常に難しいことです。この国は、法治国家であり、また自由で公正な競争に基づく市場経済を保障していこうという社会である以上、頭ごなしに出店そのものを否定することはできないというのが実際のところです。もっとも、過去には、武蔵野市が、出店した大型店への水道給水を止めてしまうという実に強硬な手段で大型店の出店に抵抗したことがありましたが・・・そんな法治主義に適わない行動が、いつまでも続けられるわけもなく、最後には武蔵野市の違法性が問われてしまうという結末を迎えています。


地域の消費者(生活者・利用者)の満足度を高めるために


 たしかに、地元合意を得ない出店は、好ましくないことです。しかし、もはや右肩上がりの経済成長が期待できない以上、現在の生活水準を維持するというなら、「物価を下げていく」ことは、必要な方策のひとつでしょう。この不況下に、地域住民が、近隣で安くて良い品を買うことができれば、地域には大きなメリットがあり、実際にも、大型店の出店を心待ちにしている地域住民は、大勢いるわけです。この意味でも、市場経済原理をいたずらに規制することは、行政が物価の高止まりを容認するようなものであって、好ましいものとはいえません。

 もちろん、地域環境への配慮など、出店にあたっては、じゅうぶんな調整をしていくことは重要なことです。私が視察したところ、各地の「ドン・キホーテ」は、随分と強引なやり方で経営しており、商品の陳列方法など、誰の目にも明らかな消防法違反を犯しています。地震や火災が発生した際には、非常に危険だといえましょう。また、成人向商品の陳列方法や倉庫の取扱などにも問題があり、放置しておけない会社であることは間違いありません。この点は、当然、改善させる必要があるでしょう。

 すべての人が満足し、丸く収められるという解決策はありませんが、多数派である地域の消費者(生活者・利用者)にとって、もっとも満足度が高い方向性で調整をしていくことが重要だと思っています。


 P.S. なお、今のままでは、「ドン・キホーテ」の経営手法や出店には、あまりにも問題が多いため、私を含む10人が提案者となる形で意見書をまとめ、全会一致でこれが承認されています。本来、近くで安く商品が買えるようになるのは好ましいことですので、ぜひとも、周辺地域に配慮した経営方針を確立していただければ、と思っています。





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