杉並区議会議員(無所属) 堀部やすし最前線 No.19



区の情報隠し と ムダ遣い

ウソ続きで答弁が二転三転するお役人さま



 
さて、先日、今期の定例会・一般質問に登壇し、@続・2000年問題について、A情報公開のあり方について、取り上げました。今回は、少し長い質問になってしまいましたが、いずれも重要な話題を取り上げたところです。その詳細は、また後日、別のコーナーで掲載する予定ですが、今日は、まず、Aを話題に取り上げるきっかけとなった事件について、ご説明しておきます。区では、区長交際費を100%公開、などと情報公開に積極的なポーズを取っていますが、その陰では、「臭いものにはフタ」をするかのように、都合の悪い文書を平気で意図的に隠したりするのです。



東京都と杉並区
  
全く同じ報告書を作っても、こ
印刷経費の差(約10倍)!!


印刷部数 印刷費 一冊当たりの印刷コスト
東京都 300部   93万円 ・外部委託 3,000円
杉並区 100部  300万円・役所内印刷
(8月区民生活委員会答弁) 
30,000円


 8月の区議会・区民生活委員会。その話題の一つは、以前、このコーナーでもお知らせした『平成10年度杉並区広域商業診断報告書』についてでした。この商業診断は、5年に一度、都区合同で実施しているもので、今年にはいって、約400ページにもわたる報告書が提出されています(区の図書館にも置いてあります)。

 私は調査を繰り返し、さらに東京都と杉並区から独自に入手した資料をもって審議に臨みました。私は、この調査や診断報告書の矛盾を追及しながら、怒りがこみ上げ‥‥つくづく今後納税するのがイヤになってしまいました(もちろん、そうならないよう、私も議会で努力していかなければならないのは言うまでもありません!)。

 それにしても、呆れてモノが言えないような区の説明が続きました。簡単に言えば、「なぁなぁ」の見積で業者と契約し、「なぁなぁ」の指導で報告書を作らせ‥‥そのことについて、こちらが調査しようと情報の公開を請求したら、区は一部の文書を隠し、「なぁなぁ」でゴマかそうとした‥‥これがあらましです。なお、まだまだ素朴な疑問は尽きませんので、引き続き、所属委員会等で追及しているところです。


 <問題その1> 悪質な情報隠し(8月第3週の再掲)

 この問題を調査するために、私は杉並区に情報公開請求をした(この診断報告書を作成するためにかかった経費内訳を点検するため)。そして、後日、請求内容について「公開します」と決定された。にもかかわらず、お役人さまは、情報を隠してしまったのである(情報公開条例違反)。

 私がこれを委員会の場で追及したところ、担当課長は、開き直ってしまった(8月18日の区議会・区民生活委員会)。区民には、都合の悪い文書はみせないということのようである。

 その後、中一日待ったが、区からは一切改善の報告がないので、こちらから条例違反を理由に「異議 申立書」を提出した。その直後、この事務事業を担当している課長は、「来週の火曜(8月24日)には、文書があればお出しできる」と回答。しかし、文書が存在しないわけがないので、私が「ちょっと待っ てください。あれば、と仮定するということは、無いかもしれないということですか?」と聞くと、慌てて「あります」と回答してきた。すでに全文書の公開が決定しているにもかかわらず、こうも対応が ニブイのは、何かやましいところがあるのかもしれない・・・私がたまたま議員で、発言権と発言の機会が保障されていたから良かったが、これが、ごく ふつうの区民の方だったら、うまくゴマかされて終わりだったかもしれない。

 



  <問題その2> お役人さまはウソをついていた

 印刷部数のウソ

 前々回の委員会審議では、担当課長は、報告書を区で500部作成したと言っていた。ところが、私が、東京都でも同じ資料を300部も印刷している事実を突きつけると、実は杉並区は200部しか作っていないと答弁を豹変させてしまった(なお、これを作成するための印刷製本経費について、当初、区は資料を出してこなかったのである)。

 ところが、後に出てきた資料によって、この答弁もウソだったことが発覚した(区は実は100部しか印刷していなかった!!)。こんなウソをつく必要のないところで、何度もウソをつくというのは、おかしなことである。なにか都合の悪いことがあるとしか思えない・・・と思ったものである。その予感は的中した。


 
印刷経費がいくらかわかる資料がない

 ちなみに、後に区から出てきた資料に印刷経費の記載は一切なかった。お役人さまが「これで全文書です」と言って出してきた書類には、100部作成した事実しか記載されていないものだったのだ。区は、かかった印刷経費がいくらなのか証明することのできる資料すら保有していないということである(いかに杉並区にコスト意識がないか、お判りいただけるだろう)。

 それにしても、経費を証明する資料が完全に存在していないのに、まるで
存在するかのように「公開します」と通知してくるのは、おかしいことだ。存在していないなら、「文書一部不存在」と通知してくるべきなのだから。


 
根拠のない答弁

 しかし、もっと問題なのは、私が8月の区民生活委員会で追及したとき、区は200部を作成するためにかかった印刷経費について、ハッキリと300万円だと答弁していた点である。かかった経費を証明する書類もないのに、いったい、これはどこから出てきた数字なのだろうか?? 

 ちなみに、東京都は全く同じ資料の印刷製本を約90万円で行っている(この費用で区より多い300部を作成)。同じ資料を作るために、杉並区は東京都の10倍もの経費をかけていることになるのだ(冒頭の表を参照。そもそも、同じものをわざわざ二カ所で印刷する必要がどこにあったのか? 同じものなら一括して作成した方が安くできるはずではないか!!)。

 なお、杉並区は、この診断報告書を作成するためにかかった総費用について、当初約800万円(杉並区が約500万・東京都が約300万)だと答弁していたのだが、以上のように、これには区が作成した冊子の印刷経費は含まれていなかった。ということで、かかった総費用についても、結果的にウソをついていたことが判明したわけである。(2で指摘した印刷経費まで含めると、総費用は1,100万円ということになる)。

 情報は隠す、ウソの答弁を平気でする・・・これが杉並区というところなのか?! もちろん、問題はそれだけに留まらなかった。


 <問題その3>   
   驚くべし! 診断目的を理解しないまま調査を委託していた杉並区



 さて、私が調査して出てきた東京都の資料のなかに、「広域診断申込書」という書類があった。この書類によると、診断の申込者は、杉並区商店会連合会であった。この広域商業診断は、商店会連合会の申込理由に添って、都区合同で実施したものなのだった。

 ところが、杉並区は、なんと驚くことに、この事業が商店会連合会の依頼で実施したものであることを全く理解していなかったのである(8月18日杉並区議会・区民生活委員会。担当課長の答弁)。私が今回指摘して初めてこの事実を知ったというのだ。

 「まさか?!」と思われる方もいらっしゃるかもしれない。そんな方は、後で私が追及している部分の会議録を見てほしい。本当に本当の話なのである。杉並区は、申込理由も理解しないまま、5年に一回やっているという惰性で、「なぁなぁ」で仕事をやっていたのである。なんともいい加減な取り組みようだ。 少なくない税金を使っていながら、このありさまなのだ。


  <問題その4>   
   いい加減な見積書なのに、そのまま契約していた杉並区



 診断報告書作成にあたって、杉並区は外部に調査を委託した。この委託費は約500万円である。この調査委託は、随意契約(競争入札によらない契約方式)によるものであり、発注にあたっての見積は、契約業者一社からしか取っていない。

 しかも、その見積書には「広域商業診断調査委託一式 4,988,183円 消費税含む」としか記載されていない。この事業では、実に多種多様な調査を実施しており、このような「どんぶり勘定」で発注することが適切だとは思えない。少なくとも、これが適正かどうかを判断するためにも、各調査ごとに見積を提出させる必要があったのではないだろうか?

 杉並区の事務契約規則をみても、500万もの契約を安易に随意契約で行ってよいなどとは、どこにも書いていない。そのうえ、きわめていい加減な見積で発注しているのだから、問題の根は深い。杉並区では、こんなことが何十年もまかり通ってきたのだろうか・・・


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